不動産売買の重要事項説明は、文字通り、購入する予定の不動産の重要な事についての説明です。
この説明は、弊社の宅地建物取引士が、わかりやすくかみ砕いて行うと平均して2時間ほどの時間を要します。要事項説明書には聞きなれない言葉や専門用語が多用されているので短時間では理解しがたいことがあるかもしれません。そこで、重要事項説明を受ける前に、大まかな言葉の意味を知っておくと理解しやすくなります。
重要事項説明に関する3つの言葉「権利」「義務」「制限」の意味とは?
権利とは、簡単に説明すると「〇〇することができる」という意味です。
不動産売買契約前の重要事項説明でよく出てくる権利は「所有権・借地権・抵当権」です。
所有権は、自由に使用・収益・処分することができる権利です。
借地権は、土地の所有者から土地を借りて、その上に建物を建築できる権利です。
(下記図は土地の賃借権)
※借地権は総称です。具体的には「地上権」または「土地の賃借権」のことを言います。
抵当権とは、銀行などの金融機関がお金を貸す場合に、万一回収できない時に備えて借入をした人の不動産に設定する担保権のことです。
購入予定の不動産に抵当権が設定されていたら、それがいつ抹消されるのかを確認する必要があります。
義務とは、簡単に説明すると「○○しなければならない」という意味です。
不動産購入の為の売買契約をすると、権利(不動産を自分のものにすることができる)と義務(代金を支払わなければならない)が発生します。原則として契約は守らなければなりません。売買契約を解除できるケースと解除できる期限について、しっかり把握しておきましょう。また解除時に支払済みの手付金等が返還されるかどうか、違約金が発生するのか等も確認しておくことが大切です。
(参考リンク 売買契約と手付金と契約解除)
制限とは、簡単に説明すると「○○してはならない」という意味です。
重要事項説明では、法令(都市計画法や建築基準法など)に基づく制限が説明事項となっています。法令上の制限は、無秩序な開発等の防止や、防災等の安全性を確保するために、すべての人が守らなければならないルールです。不動産の利用には法令の制限が数多くあり、すべての法律を理解することは難しいので、再建築不可(現在ある建物を壊して新たな建物を建てられない)や高さ制限(例:建物の高さ10mを超えてはならない)など『具体的にどのような事をしてはならないのか』をしっかり確認しましょう。
(参考委リンク 土地と道路の関係 不動産広告を見る際のポイント)
重要事項説明は不動産に関する知識の少ない方が、よくわからないうちに契約してしまい、後で思わぬ損害を被らないようにするための制度で宅建業者の義務です。重要事項説明を受けた後、買主さまは重要事項説明書に署名・押印することになります。これは、「重要事項説明を受けた」という証拠となります。
上記イメージ図のように、重要事項説明と売買契約は別個のものです。
売買契約後に「こんなはずじゃなかった」「実は損していた」ということにならないためにも、重要事項説明を受けている最中によくわからない事や疑問に思うことは、その場で宅地建物取引士に聞いて確認し、理解して納得することが大切です。
不動産や建築のことはもちろん相続や資金計画など、なにかお困りのことやご相談がございましたら、湘南・鎌倉で創業96年の建築会社の不動産事業部 リクシル不動産ショップ 株式会社イソダまでお気軽にお問合せください。お問い合わせはこちらから
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