不動産の売買契約では、『何て読むのかな?』と思う漢字や聞きなれない言葉が使われています。
その中で「金員」と「多寡」の読み方と意味をご紹介します。
まずは金員。『きんいん』と読みまして、簡単に言いますと『金銭』のことです。
『きんいん』という音だけ聞きくと、金印(金で作られた印章)を思い浮かべてしまいませんか?
私は、金員の読み方も意味も知っていますし、宅建士ですが何度聞いても金印に聞こえてしまいます…。
さて、この金員ですが不動産の売買契約書では、このように使われます。
「この契約が解除された場合、売主は領収済みの金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。」
わかりやすく表現いたしますと
「この約束事がナシになった場合、売主は買主から受け取った金銭を無利息で遅れることなく返さないとダメですよ」という意味です。
私自身が金員を日常生活で頑張って無理やり使いますと、下記のようになります。
「鎌倉の地酒を楽しむ会では、購入したお酒の金員を集まった人数で割って各自に請求致します。」
次は多寡。『たか』と読みまして、簡単に言いますと『多いことと少ないこと』です。
多寡は、不動産の売買契約書では、このように使われます。
「違約金に関しては、現に生じた損害額の多寡を問わず、相手方に増減を請求することはできないものとする。」
わかりやすく表現いたしますと
「違約金は、現実に受けた不利益の額が多くても少なくても、違約金の増減はできません」という意味です。
※違約金とは、契約時にあらかじめ支払う金額を決めておくもので契約違反に対するペナルティです。
多寡を日常生活で使うのは簡単で下記のようになります。
「腰越海岸で行われるBBQでのお酒の差し入れは多寡にかかわらず大歓迎です。」
参考リンク:売買契約と手付金と契約解除
おまけにもう一つ。
相続人間。『そうぞくにんかん』と読みまして、「相続人同士」という意味です。
決して『そうぞくにんげん』ではありません。私、お恥ずかしながら相続をする権利がある人のことを「そうぞくにんげん」であると思っていた時期があります。正しくは、相続をする権利がある人は、相続人(そうぞくにん)です。
相続人間はこのように使われる言葉です。
「遺産分割協議とは、相続人間(相続人同士)で遺産をどのように分けるかを決めること。」
参考リンク:相続から考える、不動産のお話
最後までお読みいただきありがとうございました。お酒と金印の印象が強い内容となってしまった気がしますが、不動産売買契約の機会に思い出して、クスッっと小さく笑っていただければ幸いです。
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