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風致地区とは?

不動産の販売広告の概要の中で目にする事がある「風致地区」の言葉を、意識したことがありますか?なんとなくのイメージをお持ちの方は多いと思いますが、この「風致地区」、案外多くの規制があるのです。逆に良い意味で、厳しい規制の裏返しとして、風致地区が指定されている地域には、風格や由緒ある高級住宅地を形成しているところもあります。

風致地区とはなんなのか?

一言でいうと、[都市の中の自然を守る地区]です。

風致とは「自然の景色などのおもむき、あじわい」という意味で、風致地区は都市に残された水や緑などの貴重な自然環境を守る地域に指定され、都市における風致を維持するために定められる地区です。風致地区内では、風致を維持するために、建ぺい率、建築物の高さ、外壁後退、建築物の色彩・形態・意匠・植栽などについて、通常の規制よりも厳しい規定が適用されます。

風致地区の指定は、10ha以上であれば都道府県または政令市が、10ha未満であれば市町村が行ない、次の行為をするときには、あらかじめ都道府県知事・市町村長の許可が必要になります。

・建築物その他の工作物の新築、改築、増築または移転

・建築物その他の工作物の色彩の変更

・宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更

・水面の埋立てまたは干拓

・木竹の伐採

・土石の類の採取

・屋外における土石、廃棄物または再生資源の堆積

・その他、都市の風致の維持に影響を及ぼすおそれのあるものとして条例で定める行為

具体的な制限の基準や内容は、各地方公共団体の条例で定められていますので、ご自身が気になった不動産販売チラシに「風致地区」の記載があったら、該当の所在地のホームページなどで風致の種類、条件などを確認して知っておくと良いでしょう。

鎌倉市の風致地区

当社のある鎌倉市には約2,194ha(市全域の約55.5%)の風致地区が指定されています。近隣の藤沢市では約584ha、逗子市では約90ha、横浜市では約3,710haが指定されています。

ここでは、例として鎌倉市についてみていきたいと思います。具体的にどのような規制があるのか?鎌倉市の建築物の建築の場合の許可基準の概略は次の通りです。

①建築物の位置、形態、意匠(色彩、材質を含む)などが周辺の風致と調和すること。

②建築物の高さ、建ぺい率、壁面後退距離が、次の基準に適合している事。

種別 建築物の高さ 建ぺい率 壁面後退距離 緑化率
道路に面する部分 道路に面する部分以外の部分
第1種風致地区 8m 10分の2 3m 2m 10分の2
第2種風致地区 10分の4 1.5m 1m
第3種風致地区 10m
第4種風致地区 15m

※鎌倉市には第一種風致地区はありません。

壁面後退距離とは:建築物の外壁から敷地の境界線までの有効距離のこと。外壁には、出窓、バルコニー、ベランダ、外階段、開放廊下、ポーチ柱、片持屋根等の支柱などが含まれます。

③敷地内に木竹が存在しない場合は、風致の維持に必要な植栽等を行う事。

高木、中木、低木、生垣等により敷地面積の20%以上植栽する。

植栽計画のたて方の留意点

・植栽面積(敷地面積の20%)10㎡あたり高木1本、中木2本、低木1㎡の割合で本数を確保する。敷地面積に換算すると、50㎡あたりに高木1本、中木2本、低木1㎡の割合。

・敷地境界の2方向、できる限り道路側に生垣を設置する。

・よう壁等構造物には、つた等をはわせる。

・樹木だけでは20%に足りない植栽面積は、芝生等で補うことも可。

※低木は、樹種・葉張によって1㎡あたりの本数を逆算する。

以上のことをふまえ、土地利用に合わせた植栽計画をたてる。

と、わりと細かい植栽計画が図説付きで市のホームページに記載されています。

このように、「風致地区」では景観を守るために建物の基準だけでも規制がかかります。

もし、ご自身が敷地ギリギリまでバルコニーを出したいと思っていても外壁後退の規制でプラン変更となったり、庭のお手入れは面倒だからそんなにお庭に緑は要らない!と思っていても、20%は植栽で緑地を確保するというルールに従うことになったり。

逆に、そのルールがある事によってお隣との建物の間隔が守られたり、緑を意識した街並みでの生活が身近になったり。

「風致地区」を意識することで、少し自分の理想のライフスタイルに近づくことができる気がします。

 

不動産や建築のことはもちろん相続や資金計画など、なにかお困りのことやご相談がございましたら、湘南・鎌倉で創業96年の建築会社の不動産事業部 リクシル不動産ショップ 株式会社イソダまでお気軽にお問合せください。お問い合わせはこちらから

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