不動産のチラシの「物件間取り図」には広さ・形・部屋数・設備などの大切な情報が詰まっています。
特に住宅の購入を予定していない人でも、ついチラシを手に取って、「この家に住んだら、どの部屋を使おうかな?」とか「ここに何を置こうかな?」など考えて夢が広がりますよね。
物件の間取り図と一緒に「●●LDK、●●SLDK、●●LDK+S、+納戸、+DEN、+書斎等々・・」と書いてあると思うのですが、部屋数の表記も様々です。
物件によっては居室(Bedroom等)が少なく、よくわからない表記の部屋らしきものが複数ある事もあります。
今日はその間取り図の表記で何が違うのか見てみましょう。
1)建築基準法上の「居室」の条件とは
住宅の間取り図においては寝室などを居室と言いますが、建築基準法上で様々な条件をクリアしなければ、居室としては認められません。
【建築基準法上の居室の条件】
- 換気の為の開口部が床面積の20分の1以上ある
- 採光の為に必要な大きさの窓が床面積の7分の1以上ある
- まどの前に光を遮るもの(階段など)がない
<間取り表記記載例>(他トイレや浴室は別途)
3LDK・・・・ リビング・ダイニング・キッチン・3つの居室
2LDK+S・・・・リビング・ダイニング・キッチン・2つの居室+サービスルーム
3LDK+N(納戸)・・・リビング・ダイニング・キッチン・3つの居室+納戸
など
2)納戸(N)・サービスルーム(S)とは
納戸やサービスルームとはどんな定義なのでしょうか?
「納戸」も「サービスルーム」も先程あげた「居室としての条件」を満たさない部屋のことで意味合いは同じです。
広さは問題ではなく、採光や換気が十分でなければ、3帖でも10帖でも「サービスルーム」や「納戸」と表記しなければなりません。
では、サービスルームのメリットとデメリットはどんな面でしょうか?
3)サービスルーム・納戸のメリット
- 十分な収納スペースとなる
窓が少なく、壁面がしっかり使える部屋が多い為、家具やシーズン物衣類、寝具やキャンプの道具などをまとめて収納することが可能です。
- ワークスペースや勉強部屋となる
昨今在宅でテレワークをされる大人の方、オンラインで授業を受ける学生の方なども多くなりました。居室として使えなくても、プライベートな空間として、集中できる部屋が欲しい!というニーズは意外と多いかもしれません。
- 価格面でお得となる
サービスルームや納戸付きの物件は、同じ広さの一般的な物件と比べると価格設定が低くされているケースが多いようです。家族構成や居室の使用用途によっては、そういった+Sや+Nのついた物件を選ぶ方が、リーズナブルかつ快適な魅力的な物件と言えるかもしれません。
4)サービスルーム・納戸のデメリットは?
・窓の少なさ
窓が少ないことで、充分な採光や通気が望めない可能性がある為、湿度や温度に気を付けて使用する必要があります。
・設備の不足
居室として使用するのに通常備わっている設備(テレビや電話の回線やエアコンなどの空調設備の為のコンセントや端子)がない可能性がある為、別途工事が必要になります。
5)まとめ
不動産チラシの間取り図を良く見てみると、各部屋が様々な表記で表現されていることが分かります。
窓の有無はわかっても、窓の大きさや実際の採光・通風についてはよくわからないことが多いですよね。建築中の住宅を購入する場合は、図面上でのイメージだけで決めなければならず、実際の部屋で確認することが出来ませんので、これらの点については注意が必要です。しかしライフスタイルによっては、空間を効率的に生かしたサービスルームや納戸が大きなメリットになるとも言えます。使い方でお得にも損にもなりますので、ぜひ注意して間取り図を見てみてくださいね。
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